西 亮太
- #Education
西 亮太
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将来、ベトナムで育てた選手がフロンターレのトップチームで活躍することを目標にスクールをスタート
「川崎フロンターレ」について
良い意味でアットホームな素晴らしいクラブだと感じています。トップチームの強さから、クラブには一体感もあります。地域密着型で、ホームゲームの時にはファン・サポーターの方々に向けたイベントを毎回行っています。参加者に喜んでもらうため、スクールコーチの私でさえ「ファン感謝デー」では『花より男子』の役をやらされました。いや、喜んでやりました(笑)。
2017年に私が川崎フロンターレにきてから、幸せなことに毎年タイトルを獲得しています。トップチームの試合は面白く、選手の技術の高さは指導者としてもとても勉強になります。特にボールを「止める・蹴る」技術は、日本の子どもたちの良い見本となっていると思います。
ベトナムで、どのような活動をしていますか?
2013年にベカメックス東急さんが主催した「東急ビンズンガーデンシティカップ2013」をきっかけに、2014年からベトナムでの活動を始めました。
現地の子どもたちやサッカークラブへの指導者の派遣、ホーチミン市にある日本人学校でのサッカー教室、孤児院への訪問、そして2018年から続く「ベトナム日本国際ユースカップU13」の開催など、全土で活動を行っています。そこで個人的に感じたのは、「ベトナムの子どもたちの能力は決して低くない」ということ。特に俊敏性が高く、技術が備われば、とても楽しみな子どもたちばかりだと思います。
サッカースクール事業の紹介
川崎フロンターレは、ビンズン新都市の近辺に住む5歳~12 歳の男女の子どもたちを対象にしています。年齢ごとのクラス編成、各クラスはコーチ2 名体制です。子ども達がより成長できる環境を作っていきます。
また、サッカーの楽しさ、技術や原理原則はもちろん、スクール前後の挨拶や用具の片付け、仲間との協調性、サッカースクールに通えることへの感謝など、子どもたちが社会性を身に付けられる育ての場になればと思っています。
これは日本での話ですが、ある幼稚園クラスの子は入学当初、並べている用具を散らかしたり、寝転んで片付けをしなかったりしていました。しかし、数カ月経つとしっかりと取り組むようになり、用具を率先して片付けている姿に成長を感じましたね。
スクールへの想いと今後の目標
2022年度以降は13 歳以上のクラスや大人向けのスクール、また、生徒の人数が増えてきたら選抜クラスの設立なども考えています。選抜クラスはより質の高い選手育成の場となる予定です。数年後、スクールの卒業生が、ベトナムのサッカークラブのアカデミーに入団してもらえたら嬉しいですね。
個人的には、将来ベトナムで育てた選手が、フロンターレのトップチームで活躍することを目標にしています。そして、ベトナムのスクール出身者がベトナム代表に、日本のフロンターレのスクールやアカデミー出身者が日本代表になり、「ベトナムと日本が国際試合で対戦する」、そんなことを考えただけでワクワクします。
また、将来的にはビンズン新都市以外の旧都市やホーチミン市、他の地域にもスクールを広げたい。10年、15年後を見据え、時間をかけてじっくりと育てていきたいと思っています。
現在は「ソラガーデンズ」にお住まいですが、住環境で重視すること、新都市に住んだ印象は?
家族や子どもがいるので、やはり教育や病院が気になります。しかし、住む前は環境に少し不安がありましたが、「ソラガーデンズ」付近でほとんど完結できるので住みやすいですね。アパート内には綺麗で設備が充実したジムもあり、週3回ほど利用しています。子どもたちの良い見本となれるように、日々身体を作っています。
ビンズン新都市の魅力・お気に入りのスポットは?
私にとっての魅力は、街が長閑で落ち着いているところでしょうか。交通量が少なく、いつも気持ちよく新都市を散歩しています。
食事も日本食レストランの「わか葉」さんがあり、助かっています。新都市でお刺身や焼き魚が食べられるのは本当にありがたい。和食好きの私にとって安らげる場所の一つです。また、近隣には複数のレストランが集まる「ヒカリ」があり、中華やベトナム料理を食べることもできます。もう最近は食べることしか考えていませんね(笑)。
ビンズン新都市に期待すること
小さな子どもから年配の方まで、住みやすい街になってほしいです。
私は日本では、東急大井町線沿いに長く住んでいて、通勤でも東急さんを毎日利用させてもらっていました。週末には「二子玉川ライズ」に家族で行き、買い物や食事、映画を観ることもできて生活の一部となっていました。ビンズン新都市にも2023年にショッピングセンターができると伺っています。東急さんの街づくりによってさらに住みやすく、より充実した生活になると想像ができ、今からとても楽しみです。
その中で川崎フロンターレというスクールも、子どもたちのスポーツ・教育の現場のひとつとして、立ち位置を確立できたらな、と思っています。